どうも。
SNSのプロフィールを書き直して、ヘッダー画像も整えて、毎日の投稿も続けている。少しずつフォロワーが増えてきて、発信にも慣れてきた。
でも、売上はまだ一円もありません。
こういうとき、「もっと発信を頑張らなきゃ」と考えたくなりますよね。投稿の書き方を調べたり、メルマガの始め方を勉強したり、うまくいっている人のプロフィールを見に行ったりします。
もちろん、どれも商売に関係する作業です。
ただ、自分のコンテンツを販売したいなら、一度だけ確かめてほしいことがあります。
今、あなたの発信を見て「この人から買ってみたい」と思った人は、何を買える状態になっていますか?
①明日フォロワーが増えたら、何を買ってもらいますか?
仮に、明日の投稿がたくさん読まれて、プロフィールを見に来る人が増えたとします。

その人が読める自己紹介はあります。役立つ投稿も並んでいます。でも、買える商品はまだ用意されていません。
すると、興味を持ってもらえても、そこで終わってしまいます。
これ、寿司屋で考えると分かりやすいんですよね。
看板を作って、内装を整えて、綺麗なお皿も揃えました。お店の紹介を頑張ったので、お客さんも見に来てくれました。
ところが、「何を注文できますか?」と聞かれると、出せる寿司が一つもありません。
「もう少しお客さんが増えたら、寿司を作ろうと思っています」
と言われたら、ちょっと順番が気になりませんか。
自分のコンテンツを売る商売でも、同じことが起きます。
SNSやブログ、メルマガは、商品を知ってもらい、届けるための「お皿や看板」の役割を担います。そこで、何を受け取れるのかを説明し、お金と交換する約束をする。その中身が商品です。
だから、商品を一度も案内していない段階の売上ゼロを、自分の能力の評価にしてしまうのは早いんです。
まだ「あなたの商品は要らない」と言われたわけではありません。買うかどうかを考えてもらう機会を、用意していないんです。
ここまで整理すると、次にすることは見えてきます。
でも、商品を作る必要は前から分かっていた。それなのに、なぜ今日もプロフィールの修正から始めてしまうんですかね。
②「商品はもう少し先で」が、何ヶ月も続いてしまう理由
プロフィールの修正って、終えたことが分かりやすいんですよね。

肩書きを変えました。画像を差し替えました。投稿を予約しました。今日も作業を進めた実感があります。
一方、商品を作ろうとすると、決めることが急に増えます。
誰の、どんな困りごとを扱うのか。どこまで説明するのか。何を渡したら完成なのか。そして、お金を払ってもらっていい内容なのか。
「これだけ?」と思われたら嫌ですし、時間をかけて作ったものに反応がなかったら、傷つきます。
もし、商品ファイルを開いた途端にこうした不安が出てきて、SNSの設定画面へ戻ってしまうなら、必要なのは発信の勉強をもう一つ増やすことではありません。まず、何が決まらずに止まっているのかを確かめたいんです。
僕は以前、自動車メーカーで設計をしていました。仕事では、問題を細かく分けたり、人に無理をさせる前に構造を見直したりしていました。今も、うまくいかないときは「もっと頑張らなければ」より先に、「そもそも、この仕組みは自分に合っているのか?」と考えます。
今回も、投稿を増やす前に、作業の決め方を見直せます。
「いつか立派な商品を作る」だけだと、今日何をすればいいか決まりません。「誰かの一つの作業を助けるものを作る」まで具体的にすれば、書き始める場所を選べます。
では、その「一つ」は、どこまで小さくしていいんでしょうか。
③最初の商品に、知っていることを全部入れる必要はありますか?
たとえば、「仕事を頼むメールを書くとき、説明が足りず、何度も質問が返ってきてしまう人」を助ける商品を考えてみます。ここからは、架空の商品案です。

この人に向けて、いきなり「仕事のコミュニケーション完全講座」を作る必要はありません。
まずは、「初めて後輩に資料作りを頼むときの、依頼メールのひな形」まで絞れます。
ひな形には、次の内容を書ける欄を用意します。
- 頼みたい作業
- その資料を何に使うのか
- 提出してほしいものの形
- 締め切り
- 参考にしてほしい資料
- 途中で相談してほしいこと
ただ、空欄を並べただけだと、「何を書けばいいか分からない」が残りますよね。
そこで、記入済みの見本を一つ付けます。
たとえば、「来週の会議用の資料をお願いします」だけだった依頼を、「何を比較する資料なのか」「どの形式で提出するのか」「いつまでに必要なのか」まで書いたメールに直して見せます。
さらに、送る前に確認する項目も付けます。「締め切りが書いてあるか」「相手が作るものを具体的に示したか」といった項目です。
これで、作るものは三つに決まります。
記入例、空欄のひな形、送信前の確認項目。
「仕事のコミュニケーションについて何か作る」より、手を動かしやすくなりますよね。
小さくするというのは、必要な説明を適当に削ることではありません。扱う作業を絞って、その作業に必要な説明を揃えることです。
ただ、ここで気になることがあります。
それくらいの内容なら、無料の投稿や、AIへの質問でも手に入りそうです。わざわざ商品にする意味はあるんでしょうか。
④「無料でも見つかる内容」に、お金を払う理由はありますか?
ある知識をまとめたからといって、それだけで買ってもらえるわけではありません。

先ほどの例でも、「依頼するときは締め切りを伝えましょう」という助言だけなら、無料の投稿で伝えられます。
商品として考えるなら、その人が実際にメールを書くところまで、何を手伝えるかを詰めたいんです。
記入例を読めば、自分の場合に何を書けばいいか分かるか。ひな形を埋めている途中で、説明の足りない欄はないか。確認項目を使えば、送る前に何を見るか選べるか。
ここに、作り手が確かめる仕事があります。
ページを増やす前に、一度、自分でひな形を埋めてみてください。「適切に書いてください」としか説明していない欄があったら、適切とはどんな状態なのか、例を足します。
誰かに使ってもらえるなら、「分かりやすかったですか?」だけで終えず、「どの欄で手が止まりましたか?」と聞いてみます。
褒めてもらえたかどうかより、次に直す場所が分かる答えを集めたいんです。
逆に、足りない気がするたびに動画を追加し、特典を増やし、関係の薄い解説まで付け始めると、いつまでも完成しません。受け取る人にも、どこから使えばいいか探す手間が増えます。
完成の基準は、「たくさん作ったから安心」ではなく、具体的に置けます。
- 誰の、どの作業に使うものか説明できる
- 使い方と、使い終わった状態の見本がある
- 説明が足りずに止まる箇所を、分かる範囲で直している
ここまで作っても、売れるかどうかは別に確かめる必要があります。無料の情報や、普段使っているAIで十分だと考える人もいます。
だから、販売するときは見本を見せて、受け取れるものと扱わない範囲を説明します。そのうえで、提示した価格で買いたいかを考えてもらいます。
「何となく役立ちそうな情報」から、「自分のこの作業に使えるもの」へ、どこまで具体的にできるか。僕は、まずそこを詰めたいと思っています。
では、商品づくりに集中する間、SNSはどう使えばいいんでしょうか。
⑤商品ができるまで、SNSは止めていいんですか?
ここで、発信を全部止める必要はありません。

寿司を用意しても、お店の存在も、何を頼めるのかも知られていなければ、買ってもらう機会は増えません。お皿や看板にも、ちゃんと仕事があります。
見直したいのは、商品づくりと発信が別々の作業になっていることです。
先ほどの依頼メールの商品なら、投稿の題材も具体的になります。
「資料をお願いします、と頼んだあとに質問が何往復もするのは、何が抜けているからか」
「締め切りを書いたつもりでも、相手に伝わっていない依頼文の例」
「自分が書いたメールを送る前に、確認したいこと」
こうした内容なら、商品を必要とする場面を説明できます。記入例の一部を見せれば、どんなものを受け取れるのかも伝えられます。
投稿の反応から、新しく説明すべき疑問が見つかることもあります。その疑問が今回の商品で扱う作業に関係するなら、中身を見直す材料になります。
こうすると、発信するたびに商品づくりが遠のく状態から、発信と商品を一緒に整える進め方へ変えられます。
フォロワーが増えたかどうかに加えて、「何を渡す人なのか、伝わるようになったか」も確かめられるんです。
今日、またプロフィールを直したくなったら、その前に作業用のメモを開いて、次の一文を書いてみてください。
「このコンテンツは、〇〇で困っている人が、△△をするときに使うものです」
その下に、渡すものを具体的に書きます。ひな形なのか、記入例なのか、作業手順なのか。そして、そのうち一つを実際に作ってみます。
「もう少し知られてから」と待ち続ける間は、何を買ってもらうのかが決まりません。一つ作れば、中身を確かめ、見本を見せ、必要な人に案内する作業へ進めます。
綺麗なお皿は、もう用意できているかもしれません。
次は、そこにのせて人に渡せるものを、一つ作ってみましょう。





















