売るために、自分を売り込まなくていい。|無言起業
凡人再起動ログ 全10話・完結

K.藍沢が、二度ゼロから立ち上がるまでの全記録。転んで、また立った、不格好な足跡の話だ。

転落① 転落② 上昇① 上昇②
二度の転落二度の上昇 2度目は、もっと深く。そして、もっと高く。
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順番は自由。気になった扉から、どうぞ。
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「丁寧なサポート」を売りにすると、あなたの時間はすべて奪われる

どうも。

初めて教材を売ろうとすると、内容だけで買ってもらえるのか、不安になりますよね。

実績もない。名前も知られていない。似たようなことを教えている人も、すでにたくさんいます。

そこで、販売ページにこんな一文を足したくなります。

「わからないことは、何でも質問してください」

「毎日チャットでサポートします」

「できるようになるまで、何度でも対応します」

これなら、買う人にも安心してもらえそうです。自分も誠実に取り組んでいる感じがします。

ただ、その約束をしたあと、購入者が増えたらどうなるか。

売れたことを喜んでいたはずなのに、いつの間にか、売れるほど自分の予定を決められなくなっている。

なぜ、そんなことが起きるんですかね。

①20人に売れたあとも、その約束を守れますか?

たとえば、購入者が20人いて、一人への返信に週15分かかるとします。説明のための仮の計算ですが、それだけで週5時間です。

数字の図。上に「購入者20人・一人に週15分なら」、その下に「返信を書く時間だけで」、大きな字で「週5時間」、下に「説明のための仮の計算。50人なら週12時間半」

50人になれば、週12時間半になります。

しかも、これは返信を書く時間だけです。過去のやり取りを読み返したり、相手の状況を確認したりする時間は、別にかかります。

「一つひとつは、そんなに大変な質問じゃないんですよ」

そうなんです。一つなら、大したことはありません。

でも、作業を始めたところで通知が来て、返信したら別の人からも届く。自分の仕事へ戻っても、「さっきの説明で伝わったかな」と気になります。

ここで減っているのは、返信に使った時間だけではないんですよね。まとまって考えられる時間まで、細かく途切れていきます。

そして、売るときには、さらに手厚い約束を足したくなります。

「今なら個別相談もつけます」

「チャットの回数制限もなくします」

内容に自信が持てないぶん、自分が働くことで埋めようとするわけです。

その売り方を続けると、教材を売るたびに、未来の自分へ仕事を追加することになります。

ただ、負担を考えるときに、人数以上に確かめたいことがあります。

その人たちは、何を質問しているんでしょうか。

②「すぐ聞いてください」と売って、なぜ自分で調べないと怒るんですか?

質問が増えてくると、だんだん、こんな気持ちになります。

思い込みと本当はの図。上に「この関係は」。上の箱に×の印と打ち消し線つきで「相手の性格だけで決まる」、下向きの矢印、下の箱に○の印と「売り方と対応の積み重ねでも作られる」

「それ、教材に書いてあるんだけどな」

「少し調べれば、わかると思うんだけど」

「毎回、僕に確認しないと動けないのかな」

同じ説明を何度もするのは、しんどいです。読まずに質問を繰り返されれば、腹も立ちます。

でも、販売ページに「迷ったら、すぐ聞いてください」と書いていたら、買った人は、その使い方をしているとも考えられますよね。

「自分で調べる時間を減らしたい」

「失敗する前に、詳しい人に確認したい」

そういう理由で、サポートの手厚さを選んだ人もいるわけです。

もちろん、約束した範囲を超える要求まで引き受ける必要はありません。ただ、「何でも聞ける」を買う理由にしたあとで、質問する人にだけ自立を求めても、話が合わなくなります。

しかも、教える側にも、抜け出しにくい気持ちがあります。

頼られるとうれしい。質問が来れば、自分にも教えられることがあると感じます。実績がまだない時期なら、その手応えは大きいと思うんです。

だから、つい早く返してしまいます。教材の範囲を超えていても、今回くらいはと引き受けてしまいます。

その結果、買った人は次も聞くようになり、売った人は次も答えなければと感じる。

この関係は、相手の性格だけで決まっているわけではありません。売り方と対応の積み重ねでも作られます。

では、質問への対応を減らしたら、冷たい教材になってしまうんでしょうか。

③あなたの返事がないと進めない教材は、手厚いんですか?

ここは、購入者が手を止めた場面から考えると、わかりやすいと思います。

分かれ道の図。上の紺の箱に「購入者が手を止めた」、そこから2本に分かれて、左の箱に「毎回、販売者が答える」「答えている間だけ進む」、右の箱に「教材に基準を残す」「普段の作業は一人で進める」

教材を開いたけれど、最初に何をすればいいのかわからない。

一応やってみたけれど、これで合っているのか判断できない。

例と自分の状況が違うので、どちらを選べばいいかわからない。

こういう状態なら、質問したくなりますよね。

そこで毎回、販売者が答えれば、その場では進めます。でも、次に似た場面が来たら、また確認が必要になります。

手順や判断の基準が教材に残っていなければ、答えている間だけ相手を進める形になってしまうんです。

僕も以前、尊敬していた人に教えてもらいたくて、Web周りを手伝ったことがあります。自分のお金も使って動きましたが、何も教えてもらえませんでした。何を教えてくれるのか尋ねたら、「私の言うことを聞いていればいい」という返事でした。

頼る相手がいることと、自分で判断できるようになることは、同じではないんですよね。

教材でも、ここは分けて考えたいんです。

質問できる場所は用意する。そのうえで、普段の作業は一人で進められるようにする。

サポートがなくても進める部分を増やすことに、もっと手間をかけていいと思うんです。

ただ、「初心者にもわかるように詳しく書こう」と考えるだけでは、ページ数が増えるばかりです。

では、具体的に何を足せばいいのか。

④同じ質問に答える前に、教材のどこを直しますか?

まず、質問を「初心者だから」でまとめないことです。

要点の一覧の図。題「質問を『初心者だから』でまとめない」。?の印つきで3行=「『何から始めれば?』→最初の作業」「『これで合っていますか?』→完成例」「『自分の場合は?』→選ぶ条件」

何がわからなくて止まったのかによって、必要な修正は違います。

たとえば、初めて販売ページを書く人向けの教材なら、次の三つを確かめます。

「何から始めればいいですか?」には、最初の作業を指定します。

「まずは読者を明確にしましょう」だけでは、何を書けばいいか迷います。

そこで、「買う人が、どんな場面で困っているかを一文で書いてください」と、作業を指定します。

記入例もつけます。

「初めて有料noteを書く人が、無料部分と有料部分の分け方で止まっている」

ここまであれば、少なくとも、最初に何をするかは選びやすくなります。

「これで合っていますか?」には、完成例と確認する箇所をつけます。

完成例を見せるだけでは、自分の文章との違いがわからないこともあります。

「誰が困っているかが書かれているか」

「その人が困る場面を想像できるか」

こんな確認項目を、例のすぐ下に置きます。

「もっと具体的にしてください」と返す前に、本人が確かめられる材料を渡すわけです。

「自分の場合はどうすればいいですか?」には、選ぶ条件を示します。

商品がまだ完成していない人と、完成して販売ページを書こうとしている人では、先にする作業が違います。

それなら、「商品が未完成なら、先に内容を決めるワークへ。完成済みなら、このページから進めてください」と案内します。

全員に同じ順番を押し付けると、自分に当てはまらない人が、そのたびに質問することになります。

すでに質問が届いているなら、返信したあとに、教材の該当箇所も開いてみてください。

手順が抜けていたのか。完成例が足りなかったのか。選ぶ条件が曖昧だったのか。

教材で解消できる質問なら、その説明を一か所に追記します。個別返信の中にだけ、わかりやすい説明を残さないことです。

まだ販売前なら、試読してくれる人に、一つのワークを実際に進めてもらう方法もあります。「わかりやすかったですか?」と聞くだけでなく、どこで手が止まったかを確かめます。

もちろん、個別の添削や、本人の事情を聞かなければ答えられない相談は残ります。

だからこそ、その部分をどこまで引き受けるか、先に決めておく必要があります。

⑤「ここまで対応します」と書いたら、買ってもらえなくなりませんか?

サポートの範囲を決めようとすると、また不安になります。

比べる図。上に「買う側から見ても」。左の箱に×の印と「何でも大丈夫です」「遠慮しながら連絡する」、右向きの矢印、右の箱にチェックの印と「ここまで対応します」「何を聞けるかがわかる」「いつ返事が来るかがわかる」

「回数制限をつけたら、不親切に見えないかな」

「ほかの人は無制限なのに、自分だけ条件をつけて大丈夫かな」

ただ、無制限にすれば、その負担を引き受ける人は必要です。今のところ、それは未来のあなたですよね。

個別に深く見ることが商品の中心なら、対応時間を確保して、価格や受付人数に反映させます。

教材を中心に売るなら、教材の使い方を助ける範囲を決めます。

たとえば、これから販売する商品の条件として、こう書く方法があります。

購入後30日間、教材内の手順について、専用フォームから3件まで質問できます。回答は原則2営業日以内です。完成原稿の添削や、教材の範囲を超える個別相談は含みません。

これは説明用の例です。期間や件数は、商品の価格、必要な支援、対応できる時間に合わせて決めます。

買う側から見ても、何を聞けて、いつ返事が来るかがわかります。「何でも大丈夫です」と言われたあと、遠慮しながら連絡するより、使いやすい人もいるはずです。

すでに販売している商品なら、購入時の約束に沿って対応しながら、まず教材を改善します。新しいサポート条件は、次回の販売前に明示します。

そして、販売ページで伝える内容も変えていきます。

「僕が毎日ついています」だけでは、買ったあとも毎日聞く必要があるのか、判断できません。

最初にすることがわかる。完成例と見比べられる。状況に合わせて進め方を選べる。

その中身を、見本として見せるんです。実績がまだなくても、購入を考えている人が確かめられる材料になります。

実績がない時期ほど、自分の時間を差し出す約束は、手軽に足せます。でも、その約束を守る仕事は、売れたあとも続きます。

次に教材を見直すときは、一つのワークだけ開いてみてください。

最初に何をするのか。どこまでできれば終わりなのか。迷ったときは何を見て判断するのか。

この三つを、あなたへの質問なしで確かめられるか、読んでみるんです。

足りなければ、まず一つ、説明や見本を足してみてください。

買ってくれた人が、あなたの返事を待たずに一つ進める。

僕は、その場面を増やすことに、教材を丁寧に作る意味があると思っています。

誰にも気づかれない夜の、君へ

AIに書けるものは、これから一番安くなる。
君の生き様は、これから一番、値がつく。

機能で消耗する時代は、静かに終わっていく。武器になるのは、何度もコケて、それでも続けてきた、君の生き方の方だ。それは作るものじゃない。もう、君の中に埋まっている。

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