どうも。
「自分の商品を売ってみたい。でも、人に教えられることなんて何もないんですよね」
そう考えて、止まってしまうことってありませんか?
発信している人を見ると、立派な肩書きがある。大きな実績がある。自分の得意なことを、迷いなく説明しているように見えます。
それに比べて、自分は普通に働いてきただけです。資格もなければ、人から「すごいですね」と言われるような経験もありません。
だから、もう少し勉強してから始めようと思う。
ただ、勉強を続けても、上にはもっと詳しい人がいるんですよね。比べる相手を探せば、いつまででも見つかります。
人に教える以上、確かな中身は必要です。
でも、「誇れる実績がない」と「誰かの役に立てることがない」は、同じなんですかね。
今日は、この違いを、最初の商品に何を入れるかまで具体的に考えてみたいと思います。
①初めて議事録を任された人は、何が欲しいんですか?
たとえば、初めて会議の議事録を任された人を考えてみます。ここから出てくる商品や販売文は、説明用の仮の例です。

会議中は頑張ってメモを取りました。でも、いざまとめようとすると、手が止まってしまいます。
発言を全部残すと、長すぎます。短くすると、大事なことを消してしまいそうです。そもそも、何が決まった話で、何が提案の段階なのかも曖昧です。
この人が今欲しいのは、どんな情報だと思いますか?
「仕事で成功するための考え方」を聞いても、目の前のメモはまとまりません。
それよりも、
「このメモから、決まったこと、担当する人、期限をどう拾えばいいのか」
を、実際の書き換え例で見せてもらえるほうが助かりますよね。
たとえば、メモに「来週公開できたらいいね」と書いてあります。
これを、そのまま「来週公開することに決定」と書いたら、意味が変わってしまいます。決まったのか分からなければ、確認する必要があります。
完成した議事録だけでなく、こうした判断の理由まで分かれば、次に自分で書くときにも使えます。
ここで、商品の見方を少し変えてみてほしいんです。
最初に商品にしたいのは、過去の自分が迷った一つの作業を、同じところで困っている人が進められるようにする手順と判断材料です。
大きな成功を収めていなくても、その作業を自分で確かめ、説明できるなら、商品を考える材料になります。
ただ、そう言われても、「その程度なら、誰でもできるんじゃない?」と思いますよね。
②「誰でもできる」と思ったら、できなかった頃はどうでしたか?
一度できるようになったことって、自分の中では急に普通になってしまいます。

最初は、どの欄に何を書けばいいか分からなかった。見本を見ても、自分の場合にどう使うのか分からなかった。
それでも、何度か試しているうちにできるようになると、今度は「こんなことで人からお金をもらえるわけがない」と考えてしまうんです。
でも、その判断には、できるようになるまでの自分が入っていません。
先ほどの議事録なら、完成した書類だけを見て「大したことない」と判断する前に、最初に困ったところを思い出してみてください。
何を残して、何を省くか。分からないことを、誰にどう聞くか。提出する前に、どこを確認するか。
そこには、いくつもの小さな判断があるはずです。
だから、自分の経験を振り返るときも、「何を達成したか」だけで探さなくていいんです。
「何をしようとして、どこで手が止まったか。そのあと、何を確かめて進めたか」
この順番で振り返ってみてください。
ただし、苦労した話を並べるだけでは、買う人は使えません。
「僕も最初は大変でした。だから頑張ってください」で終わったら、相手の作業は止まったままです。
当時の自分に渡すなら、どんな見本をつけるか。何を先に説明するか。どんな間違いを、どの段階で確かめてもらうか。
そこまで具体的にすると、経験が、相手に渡せるものになってきます。
でも、手順や見本なら、無料でも見つかりますよね。もっと詳しい人が作ったものもあります。
その中で、あなたから買う理由はどこにあるんでしょうか。
③無料の情報があるのに、あなたから買う理由はあるんですか?
まず、無料の情報だけで十分に進められる人はいます。その人にとっては、有料の商品を買う必要はありません。

だから、「便利な情報をまとめました」だけで売ろうとすると、無料の情報との違いを説明しにくくなります。
ここで確かめたいのは、その人に何の迷いが残っているかです。
議事録のひな形は見つかった。でも、手元のメモをどの欄へ入れればいいか分からない。
それなら、ひな形をもう一つ増やすよりも、メモと完成例を並べて、「この記述は、こう判断してここへ移しました」と説明するほうが役に立ちます。
さらに、決定事項か分からないときに使える確認文があれば、本人が次にすることも分かります。
無料の情報で残った迷いに、具体的に答える。そこに、購入を検討してもらう理由を作れるんです。
そして、その迷いを見つけるときに、自分の経験や視点が役立ちます。
僕は人混みや電車が苦手で、都内へ行くときはなるべく車を使います。人混みでは気を使って、それで疲れてしまうんですよね。
そういう人に向けて道順を案内するなら、最短経路に加えて、乗り換え回数や途中で休める場所を確認して載せる、といった工夫が考えられます。
同じ場所へ向かう案内でも、誰の何を気にするかで、必要な説明が変わります。
あなたが以前、「ここが分からなかった」「これを先に知りたかった」と感じたことも、同じところで困る人を見つける材料になります。
独自の視点は、誰の、どんな迷いを見逃さないかという選び方にも表れます。
ただし、その視点があることと、商品としてお金を払ってもらえることは、分けて確かめる必要があります。
その前に、もう一つ決めておきたいことがあります。自分が、どこまでを引き受けるかです。
④「半歩先」でいいなら、未経験のことまで教えていいんですか?
ここは、曖昧にしないほうがいいと思っています。

「半歩先の人に価値がある」という話を聞いて、稼いだことがないのに「稼ぎ方」を売り始めたら、説明するための経験が足りません。
ここでいう半歩先とは、相手が今困っている作業について、自分は実際に取り組み、進め方を確かめている状態です。
聞いたことがあるだけの話と、自分で確かめて説明できる話は分けます。
そして、確かめた範囲に合わせて、商品の約束を決めます。
議事録の例なら、「仕事で評価される人になる」とまで約束する必要はありません。
「会議のメモから、決定事項・担当・期限を整理し、確認が必要な点を拾う」
ここまでなら、渡す資料も、確認すべき内容も具体的になります。
お金を受け取るのが怖いときは、自分にもっと自信をつけようとする前に、約束を大きくしすぎていないか見直してみてください。
相手の仕事全体を成功させる責任まで、一つの商品で背負おうとしたら、そりゃ怖くなります。
扱う作業を絞れば、実際に助けられるかを確かめやすくなります。買う人も、自分に必要かどうかを判断できます。
もし今、「自分で確かめたことも思いつかない」という状態なら、身近な作業を一つ選び、実際に終えるところから始めてください。途中で調べたこと、迷ったこと、選んだ理由を記録します。
未経験を、経験したように見せる必要はありません。
では、その材料から、最初に何を作ればいいんでしょうか。
⑤立派な教材を作る前に、この四行を埋めてみてください
最初から「初心者向け仕事術・完全攻略」のような教材を作ろうとすると、入れたい内容が増えていきます。

章立てを考え、表紙を整え、説明を足しているうちに、肝心の「誰が、いつ使うのか」がぼやけてしまいます。
まず、メモに次の四行を書いてみてください。
- 使う人: 初めて議事録を任され、会議のメモは取った人。
- 止まっているところ: 何を議事録へ残すか判断できない。
- 渡すもの: メモと完成例、その判断理由、記入用のシート。
- 終えられる作業: 決定事項・担当・期限を整理し、確認が必要な点を拾う。
自分の商品について、この四行を埋めます。
「初心者の役に立つ」のような書き方になったら、使う場面をもう少し具体的にしてください。何を開いて、何をしようとして、どこで困っている人なのかまで書きます。
そのあとで、一つの例を最初から最後まで作ってみます。
議事録なら、架空の会議メモを用意して、整理した完成例と、判断の理由をつけます。これなら、実際の社内資料をそのまま使わずに見本を作れます。
文章にするのが苦手なら、まず自分の言葉で箇条書きにして、AIに整理を手伝ってもらう方法もあります。その場合も、自分が経験していないことや、確かめていない成果を足していないかは確認します。
販売するときは、見本と一緒に、内容、形式、価格、対応する範囲を伝えます。
説明用に、500円で販売を試す場合なら、こんな案内です。
初めて議事録を任され、メモのまとめ方に迷っている方へ。架空の会議メモと議事録の完成例を使い、何を残し、何を確認するかを説明します。記入用シート付きのPDF一式で500円です。会社独自の書式への対応や、個別の添削は含みません。
500円は、ここでの仮の価格です。
大事なのは、「自分にも商品を作れました」と報告できることに加えて、買う側が「自分の、あの作業に使えそうだ」と判断できる状態にすることです。
ただ、ここまで作っても、「いいですね」と言われるだけで終わることはあります。
そこで、どう確かめるかが次の問題です。
⑥「参考になりました」と言われたのに、売れないのはなぜ?
褒めてもらえると、うれしいですよね。

でも、「参考になった」と「この価格で買いたい」は、別の判断です。
だから、価格を隠したまま感想だけを聞いても、購入する理由があるかまでは分かりません。
すでに使っている発信の場などで、困っている場面を具体的に書き、見本と価格を一緒に案内してみてください。
反応がなければ、すぐに「自分には価値がない」と結論を出さず、順番に確かめます。
まず、対象の人に見てもらえたか。見てもらえたなら、自分の困りごとだと伝わったか。伝わっているなら、見本から使い方が分かったか。
そこで初めて、価格や、無料の代替手段との違いも検討できます。
会社から渡された見本だけで十分な人なら、買わない判断は自然です。困っている人でも、今はお金を使えない場合があります。
買われなかったという一つの結果だけでは、理由までは決まりません。
反対に、買ってもらえたら、渡して終わりにせず、説明が足りずに止まったところがなかったかを確かめます。その内容を見本や手順へ反映していきます。
こうして、相手が使う場面に合わせて直すことで、商品に必要な中身を増やせます。
最初の商品を考えるとき、いきなり「自分は何の専門家なのか」と答えようとしなくていいんです。
「少し前の自分は、どの作業で手が止まったか」
「そのとき、どんな見本や説明があれば助かったか」
まずは、ここから考えてみてください。
誇れる実績がまだなくても、確かめられる作業はあります。自分が迷ったところを、次の人にはもう少し分かりやすく説明できることもあります。
その一つを、相手が使える形にして、価格と一緒に見せてみる。
最初の1円につなげるために、今日は、その一枚の見本から作ってみてください。





















