売るために、自分を売り込まなくていい。|無言起業
凡人再起動ログ 全10話・完結

K.藍沢が、二度ゼロから立ち上がるまでの全記録。転んで、また立った、不格好な足跡の話だ。

転落① 転落② 上昇① 上昇②
二度の転落二度の上昇 2度目は、もっと深く。そして、もっと高く。
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順番は自由。気になった扉から、どうぞ。
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「AI副業で月100万!」が消えれば、副業市場は健全になるんですか?

どうも。

「AIを使えば月100万円」「初心者でもコピペだけ」「寝ている間に収益化」。

こういう売り文句に、もううんざりしている人もいると思います。

本業だけでも疲れているのに、帰宅してスマホを開くと、今度は「まだAIで稼いでないんですか」という話が出てくる。便利な使い方を知りたかっただけなのに、いつの間にか自分が遅れているような気分にさせられるんですよね。

だから、そういうアカウントの更新が止まっていたら、「やっと、あの売り方が通用しなくなったのか」と思いたくなる気持ちは分かります。

では、その代わりに、

「会社員のまま、月3万〜5万円を堅実に自動化しましょう」

という発信が出てきたら、どうでしょう。

無茶な夢を見せていないし、これなら自分にも関係がありそうです。

でも、ここで安心する前に、一つだけ確かめてほしいことがあります。

その説明で、あなたが実際に何をするのかまで分かりますか?

①アカウントが消えただけで、その売り方も終わったんですか?

まず、更新が止まったことだけでは、その人が撤退したのか、別の名前で続けているのか、単に休んでいるのかは分かりません。プラットフォームの規制が理由だったと判断するにも、別の根拠が必要です。

比べる図。上に「違いは確認する必要がある」。左の箱に「販売者が稼いだ方法」「記事の作り方を教える教材の売上」、右の箱に「購入者に勧めている方法」「AIで作った記事を売る」

だから、「見かけなくなった」という話と、「その商売が通用しなくなった」という話は分けて考えたいんです。

あなたが副業を選ぶときに確かめたいのは、その人が今どこにいるかより、自分が何を受け取れるかですよね。

例えば、説明のために、こんな販売ページを考えてみてください。

「AIで記事を大量に作れます。文章が苦手でも大丈夫です」

作る方法は分かりました。では、その記事を誰に売るのでしょうか。最初の依頼はどこで見つけて、何を見せて注文してもらうのでしょうか。

ここが分からなければ、作れる記事だけが増えて、売り先は決まらないままです。

しかも、見せられている収益が「AIで作った記事を売った収益」ではなく、「AIで記事を作る方法を教える教材の売上」だったら、購入前に知りたいことがもう一つ増えます。

その人の教材が売れたことは、あなたの記事に買い手がつく根拠になるんですかね。

教える商売にも価値はあります。ただ、販売者が稼いだ方法と、購入者に勧めている方法の違いは確認する必要があります。

ここが曖昧なままだと、発信者の実績は分かっても、自分が取り組む仕事の見通しは立ちません。

では、なぜ販売ページには、こういう地味な説明より「簡単に稼げる」という言葉が出てくるのでしょうか。

②「簡単に稼げる」で集めた人に、あとから地味な作業を頼めますか?

買う側としては、疲れているからこそ、少しでも負担を減らしたいんですよね。

回る流れの図。題「同じ期待の食い違いを繰り返す」。真ん中に「焼き畑」。周りを右回りに3つ=「「簡単に稼げる」」→「地味な作業を後出し」→「また新しい購入者を探す」→最初に戻る

副業のために、もう一つ本業を増やしたいわけではありません。AIに任せられることがあるなら、任せたい。それは自然な希望です。

ただ、その希望に応えることと、必要な作業を説明せずに売ることは別です。

仮に、「AIが全部やってくれます」と言われて教材を買ったとします。ところが始めてみると、売る相手を探し、内容を直し、問い合わせに答え、売れなければ提案を見直す必要がありました。

そこで「行動量が足りません」「まずは毎日発信しましょう」と言われたら、どう感じるでしょう。

それなら、買う前に言ってほしかったですよね。

必要な努力があることより、その努力を後出しされたことに腹が立つんです。

この状態では、購入者が知人に勧めたり、次の商品を買ったりする理由を作りにくくなります。そのまま売上を維持しようとすれば、また新しい購入者を探す必要があります。

そこで再び、手間を感じさせない売り文句を使う。同じ期待の食い違いを繰り返してしまいます。

いわゆる「焼き畑」の売り方で考えたいのは、この問題です。一度買ってもらうための説明が、買ったあとも使い続けてもらう説明になっていないんです。

この構造は、アカウントが残っているかどうかとは別に確認できます。

では、「誰でも月100万円」をやめて、「堅実に月3万円」と言えば、この問題はなくなるのでしょうか。

③「月3万円」になった途端、なぜ安心してしまうんでしょう

「月100万円」と言われると警戒する。でも「月3万円」なら、生活の足しになる金額として想像できます。

思い込みと本当はの図。紺の地。上に「金額が小さくなったあとも」。上の灰色の箱に×の印と打ち消し線つきの「「月3万円」なら安心」、下向きの矢印、下の白い箱に○の印と「小さい金額は、誠実さの証拠にはならない」

大金持ちになりたいわけではないけれど、毎月の支払いに少し余裕がほしい。そんな気持ちのときには、「堅実」「会社員のまま」という言葉が、自分の事情を分かってくれているように聞こえます。

だからこそ、金額が小さくなったあとも、中身を確かめてほしいんです。

例えば、これは仮の計算ですが、月の売上が3万円あったとします。AIなどの利用料が8千円、販売手数料が2千円なら、ほかに費用がなくても、税金を考える前に残るのは2万円です。

そのために毎月20時間使っていたら、自分にとって続けられる仕事なのかを考える必要があります。最初に買った教材代があるなら、その回収も残っています。

「月3万円稼げた」という一言では、ここまで分からないんですよね。

僕にも、アフィリエイトで初めて自分の稼ぎが出て、心の底からうれしかった経験があります。一方で、その後、お金があっという間になくなって驚いたこともあります。だから今、この話では「収入が出たこと」と「そのあともお金が残ること」を分けて考えたいんです。

小さい金額は、誠実さの証拠にはなりません。

月3万〜5万円という目標を置くなら、そのための費用、必要な作業、売れなかった月にも払うお金まで見て、初めて自分に合うかを判断できます。

そして、もう一つ気になるのが「自動化」です。手元にお金が残っても、本業のあとに対応へ追われるなら、期待していた生活とは違ってしまいます。

④毎晩その仕組みに付きっきりなら、何が自動になったんですか?

自動化を検討するときは、「何が自動か」と同時に、「自分には何が残るか」を見てください。

比べる図。上に「自分には何が残るか」。左の箱に「自動にできる」「注文後にPDFを送る」「記事の下書き」、右の箱に「自分に残る」「PDFの内容を作る・更新する」「下書きの内容を確かめる」

例えば、注文後にPDFを送る作業を自動にすれば、毎回メールを書く手間は減らせます。

ただし、PDFの内容を作ること、情報が古くなったら更新すること、ダウンロードできない人への対応まで、同時になくなるわけではありません。

記事の下書きをAIに任せる場合も同じです。下書きができたあと、内容を確かめる人や、依頼された条件に合っているか判断する人は必要です。

ここを「AIがやります」でまとめてしまうと、どれくらい楽になるのかが分からなくなります。

僕なら、会社員向けの案内で、次の三つを確認します。

  • AIやシステムが済ませる作業は何か。
  • 自分が定期的に行う作業は何か。
  • 間違いや問い合わせが発生したら、誰がいつ対応するのか。

例えば「問い合わせは翌営業日までに回答します」と事前に案内でき、その条件でも購入者が困らない商品なら、本業中の即答を前提にせず運営できます。

反対に、毎晩急ぎの修正が入る仕事なら、文章を作る部分だけ速くなっても、生活の負担はあまり減らないことがあります。

つまり、会社員のまま続けたいなら、作業を速くするだけでは足りません。対応する時間や、引き受ける範囲まで決まっている必要があるんです。

ここまで説明されていれば、「楽そう」という印象から一歩進んで、自分の一週間に入れられるかを考えられます。

では、購入前には、どこまで分かっていればいいのでしょうか。

⑤この四つが分からないまま、買う理由は残っていますか?

気になっている副業の案内があるなら、購入ボタンを押す前に、次の四つへの答えを探してみてください。

要点の一覧の図。上に「購入ボタンを押す前に」。番号つきで2列に4つ=1「誰に、何を売るのか」、2「売れない月の費用」、3「自分が毎週する作業」、4「困ったときにどうするか」

一つ目は、誰に、何を売るのかです。

「AIで作れます」の先に、買う人と使う場面が説明されているか。最初の購入者に知ってもらう方法まであるかを見ます。

二つ目は、売れない月にいくらかかるのかです。

初期費用と毎月の費用を分けて確認します。売上が出なかった場合も払い続ける金額が、自分の許容範囲かを考えてください。

三つ目は、自分が毎週する作業です。

「一日30分」と書かれていても、その時間に準備や集客、確認、問い合わせ対応が含まれているかで意味が変わります。時間の短さだけでなく、その時間に何をするのかを見ます。

四つ目は、困ったときにどうするのかです。

売れないときは何を見直すのか。AIの出力に間違いがあったら誰が直すのか。サポートは何を、いつまで扱うのか。やめるときに追加の負担があるのかも確認します。

この質問に対して、「成功した人がいるので大丈夫です」と返ってきても、あなたが知りたい条件への答えにはなっていません。

また、販売ページの最後に「成果には個人差があります」と書かれていても、それだけで作業内容や費用の説明が済むわけではありません。

分からないことが残るなら、買う前に尋ねていいんです。説明を聞いても判断できなければ、今回は見送ることもできます。

副業を始めたい気持ちと、その商品を今日買うことは、分けて考えて大丈夫です。

派手な人がいなくなるのを待たずに、選ぶ基準は変えられます

僕は、必要な作業や負担まで説明され、それを見て選べる市場になってほしいと思っています。

順番の図。上に「選ぶ基準は変えられます」。縦に4段=1「気になっている案内を一つ開く」、2「売れなかった月に払う金額を書き出す」、3「自分が毎週する作業を書き出す」、4「埋まらないなら、説明を求める」

会社員のまま、生活を守りながら副業を試したい。その希望に対して、費用、集客、作業、対応範囲まで伝えてくれる発信には意味があります。

ただ、「月100万円」が「月3万円」に変わっただけでは、まだ判断できません。「堅実」「誠実」「自動化」という言葉も、それだけでは中身を確かめられないからです。

誠実さを感じるのは、こちらが払うものと、受け取れるものを、買う前に確認できるときだと僕は思います。

まず、今気になっている案内を一つ開いてみてください。そして、「売れなかった月に払う金額」と「自分が毎週する作業」を書き出してみる。

そこが埋まらないなら、次に必要なのは申し込みではなく、説明です。

その説明を求めることは、疑い深すぎることでも、行動できないことでもありません。

自分の生活に入れる仕事を、自分で選ぶために必要な確認なんです。

誰にも気づかれない夜の、君へ

AIに書けるものは、これから一番安くなる。
君の生き様は、これから一番、値がつく。

機能で消耗する時代は、静かに終わっていく。武器になるのは、何度もコケて、それでも続けてきた、君の生き方の方だ。それは作るものじゃない。もう、君の中に埋まっている。

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