出す前に疲れているなら、外せるのは「映るための作業」のほうです
最後にネットで何かを買ったとき、その人が撮影にどんな用意をしたかを、あなたは知っていたでしょうか。買う側からは見えていません。ところが作る側に回った途端、その見えない部分がいちばん先に出てきます。一本出すまでにやることを八つ並べると、中身を決める作業と、自分が映るための作業が混ざっています。この二つは終わり方が違います。中身は決めれば終わる作業ですが、映るほうは「よくする」作業で、「よくなった」はあっても「もう十分よくなった」がありません。だから時間をいくらでも吸い込みます。照明を足して下げて、シャツを替えて戻して、半日。まだ何を話すかは一文字も決まっていない——その半日で渡せるものは増えていません。顔は信用の材料の一つですが、材料はほかにもあります。顔を出す人を否定する話ではありません。出演の作業だけを外した形で、一本だけ出してみる話です。














